目は写す
人間の五感の一つである視覚。視覚から入る情報は多いといわれています。ここでは、目がどのように情報を集め、脳に伝えるかについて解説します。
目の構造と働き
目は、光の情報を集める器官です。角膜、レンズを通って入ってきた光の情報は、眼球の一番奥にある網膜で像を結びます。目をカメラに例えると、網膜はフィルムに当たりますが、網膜では像が焼き付けられることはなく、常に変化に対応しています。その意味では、目はビデオカメラやデジタルカメラに近いかもしれません。
眼球は、おおよそピンポン玉ほどの大きさです。白目の部分は強膜で、眼球全体の構造を支えています。黒目の部分で放射状に伸び縮みするのが虹彩と呼ばれる筋肉部分で、ひとみ(瞳孔)の大きさを調節しています。ひとみは、強い光では収縮し、弱い光では大きく開いてできるだけ多くの光を集めようとします。ひとみが黒っぽく見えるのは、ここから入った光がほとんど反射されず網膜に吸収されるからです。
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1毛様体(ピント)
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2虹彩(しぼり)
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3水晶体(レンズ)
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4角膜
(フィルター・レンズ)
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5網膜(フィルム)
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6硝子体
(カメラ内部・暗箱)

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眼球
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7隅角(ぐうかく)
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8房水(ぼうすい)
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9前房(ぜんぼう)
後房(こうぼう)
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10チン小帯
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11脈絡膜
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12強膜
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13黄斑部中心窩
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14視神経
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15視神経乳頭
- 伊地知洋:“看護に役立つ眼科知識Ⅰ.眼の構造” 眼科ナーシングプラクティス 田野保雄ほか編集 2 文光堂:206, 2009より改変
- 監修 : 中野 匡 先生(東京慈恵会医科大学 眼科学講座 教授)